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二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む 感想

 

 

 

だから、そう、歩くから。
すこしだけ、泣くのを許してほしい。

 

何が悪かったのだろう。勇者として異世界召喚された俺――宇景海人は自問自答する。
助けて欲しいと乞われるがまま、勇者となった俺は魔王を倒し、この世界を救ったのだが……。
もう用済みとばかりにパーティー全員から裏切られ、世界の敵に仕立て上げられて俺は追われる身となった。
苦楽を共にし、仲間だと思っていた奴らに無実の罪をなすりつけられ、ついには殺されたのだ。
死ぬ間際、俺は救いを願うより、こいつらを苦しめて苦しめて、殺してやろうと呪った。
――やがて気が付くと、俺は異世界召喚されたあの時に舞い戻っていた。裏切り者に殺された記憶を携えて。
王女を、魔術師を、聖女を、騎士を、商人を、王様を……コイツら必ず皆殺しにしてやる!
最も残酷な方法で、ひとかけらの救いもない苦痛と悲鳴の血の底で溺死させてやる!!
俺は復讐心を共有してくれる獣人少女と共に旅立った!
異世界リベンジ勇者ファンタジー!「――――さぁ、復讐の始まりだ」

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 8/10

 

データベース

感想

この『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』は王道と邪道の良いとこ取りした、邪道作品といったところでしょうか(えー

ジャンルとしてはなろうの王道ど真ん中とも言える異世界召喚もの。しかも魔王を討つ勇者として王女様に召還され、共に魔王を討つ仲間は聖女に戦士、武道家や魔術師等といったテンプレ満載な主人公なわけですが、

物語はそんな主人公が魔王を倒して世界に平和をもたらした後、仲間に裏切られ、今まさに死ぬ寸前から始まります(えー

正直、ほのぼのとかまったりとかいったなろうの王道とは真逆の作風で、

好きになるか嫌いになるかは大きく分かれるかと思います。

ぶっちゃけ万人にはおすすめしずらい作品ですね。

ただ、読者に対して大きなインパクトを与えてくれる作品であることは間違いないかと思います。

異世界召喚というなろうの王道でありながら、なかなか見ないハードでエグい物語というのが、

この『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』の印象です。

(C)大場つぐみ・小畑健/ 集英社

 

ほのぼのもいいけど、たまにはきっつい展開のあるハードな作品も読みたい、そう思っている方はぜひ一度読んでみてもらいたいと思います。

 

心を抉るストーリー

主人公のカイトは魔王を討った後、仲間の裏切りによって殺されたカイトは神様の力によって記憶を残したまま召喚された日へタイムリープします。

それは神様に授かった、たった一度のみのやり直しなわけですが、カイトは1週目で自身を裏切ったかっての仲間に復讐を誓うというのが大まかなストーリーになります。

この復讐を題材にした小説自体は割と見かけるようになりましたが、ここまで読者の心を抉ってくる作品は他にないのではないでしょうか。

ストーリーの要所で1週目の回想がはさまれるのですが、そこでの主人公の報われなさと絶望的状況っぷりがヤバイ。正直ここまでのエグい内容には度肝を抜かれました。なにがエグイって、かっての仲間の裏切り方がすごいです。最悪のタイミングで最悪以上の事実を突きつけられる。その度に主人公は後悔し絶望し心をひき裂かれます

 

ただそれらの鬱展開って回想シーンでありあくまで"1回目"で起こったことなんですね。それは物語上の時間軸である"2回目"ではなかったことになってるわけです。リゼロなんかでも同じことが言えると思いますが、最終的にハッピーエンドで終われる可能性を残しているから、途中の鬱展開にも耐えれるのかなと。ただ『二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む』はその描写が突き抜けてますね。

あまりにもかっての仲間の裏切りっぷりがエゲツないです。

 

でも逆に復讐相手の外道っぷりがすさまじいほど、これから彼らへは凄惨な復讐が待っているんだと期待させてられてしまう、そのあたりの書き方が上手いと思いました。

 

主人公やヒロインへのヘイト管理が見事

【主人公】カイト

運命に翻弄され、良くも悪くも頭のネジがねじれてしまった勇者(えー

物語の始まる前、1周目の時のカイトはお人よしの典型的な勇者気質で、ぶっちゃけキャラとしてははるかに主人公っぽいです。それが世界中から裏切られるような圧倒的な絶望を味わい、自身の価値観を大きく変えることになります。いや、タイトルどおり嗤いながら復讐相手を拷問する様は控えめに言ってもヤバい人でしょ!(えー

ただそれ以上に復讐相手に嫌悪感をいだかせ、読者を主人公に共感させる著者の実力はすごいと思います。

 

【ヒロイン】レティシア、ミナリス、シュリア

メインヒロインはレティシアになるのか、ミナリスになるのかは置いておいて、個人的にはレティシアのヒロイン力が半端ないです。回想にしか登場していないのに、すでに本妻感というかその他ヒロインから見たラスボス感が圧倒的です。

 

ミナリスとシュリアは復讐の共犯者になるわけですが、普段はともかく主人公同様復讐に関してはかなり狂気に満ちています。嗤いながら拷問かけるヒロインってヤバイですね。

ただ普段は主人公に対してデレ全開なのと、イラストがかわいいのとで、良くも悪くもギャップが尋常じゃないヒロイン達になってますね。

 

【勇者の元パーティ】

これだけ主人公やヒロインが復讐心に支配され、控えめに言っても狂気に満ちていてなお、彼らに共感できるのは復讐相手である勝手の仲間たちがラノベ史上でも類をみないほどの外道っぷりのおかげといっていいでしょう。特に初っ端の王女の、回想シーンにおける下衆さのインパクトは強烈で、2章が小物に感じちゃうほどでした。というのも彼女らが主人公を裏切った理由なんですが、

 

王女:生理的嫌悪感。召喚された人間を同じ人種と見ていない。

ユーミス:勇者を生贄に最高の魔道具を作り出し、石碑に名を刻まれることで、メイドのソーリィとの仲を認めてもらう

 

2章のユーミスは一応主人公を裏切った目的があるんですね。主人公を殺して得るものがあるから裏切ったと。それにたいして王女は特に目的無く裏切ってるんですよ。単なる生理的に無理って理由で。もはや人間が人間が黒くて素早いあいつらを殺すのと同じ理由ですよ。もうホント何?あの外道っぷり。

ただ、彼女らは嫌われ者として読者のヘイトを一身に背負うことで、主人公の復讐劇に読者を共感させるという大切な役割を持っているわけです。

客観的に見ると、主人公の復讐の仕方もたいがいなんですが、それをよしと思えるのは、それほどまでに彼女たちが読者に不快感を与えるキャラとして描かれているおかげかと思います。

 

その報われない役割、俺だけは認めてやろう

(C)島本和彦 / 小学館

読者の心を揺さぶる圧倒的文章力

汚い、穢らわしい、気持ちが悪い、吐き気がする。
改めて周りを見回せばどいつもこいつもそんな人間ばかりだった。
笑顔を浮かべて裏切り、ニヤニヤ笑って善意を踏みつけ、哄笑混じりに毒を盛る。

 

もう冒頭の段落1つとっても、通常の小説家になろうと線を隔す文章力が伺えます。

確かにけっこうくせのある文体ではあるので、好みは分かれるかもしれませんが、その文章力・表現力は圧倒的と言えるかと思いますね。

というか個人的には独特の言い回しがむちゃくちゃ好みです。

 

レティシアに関する描写でも

注文の多い少女だった。
嘘つきで、怖がりで、臆病で、強がりで、意地っ張りで。
カラカラとよく笑うくせに泣き虫で。
傲岸不遜な態度で我儘を言うくせにこちらの気持ちに敏感で。
憎たらしいほど強引に、モノクロで作られた書き割りのようだったこの異世界に色を塗った少女。

 

もうこの文章だけで意味無く泣きそうになります。現段階(109話)ではまだレティシアの過去についてはほぼ語られてないのですが、この文章読んだだけで、彼女が何かしらを重い運命を背負っているんだということが伺えます。何の説明にもなっていないのに伏線になっているというか、一言一言が主人公に感情移入させていくんですよね

僕は復讐ものというのは読者に感情移入させることができなければ、失敗だと思っています。主人公に対して不快な感情を持ってしまうからです。

上にあげたようにこの著者の文章はそれがすごく上手くて、主人公が裏切られたときの感情や心の痛みがダイレクトにこちらの心に響いてくるように感じます。

 

ぜひ主人公と共にその境遇に絶望し、復讐い歓喜する道を味わっていただきたいと思います。

 

<個人的名言・名シーン>

こんな時でも思い出すのは、魔王と呼ばれた少女の言葉。
『妾にできることなら、いくらでも、何でもしてやる。それこそ、世界の半分だってくれてやる。だから、なぁ、妾のそばに来てくれ、お願いだ』
俺は、その震える手を取れなかった。
断られるとわかっていただろうに。俺がその手を取らないと思っていただろうに。

(カイト&レティシア)

 

「今度は、絶対に俺から言いに行くよ。『ああ、魔王よ、世界の半分をやるから、俺と復讐をしよう』って」
何の復讐なのかさえ、二度目の彼女は知らない。知らせるつもりもない。全て俺が終わらせるのだ。

だから、それは拒絶されて当たり前の言葉。

伝わらなくて、断られるとわかっていても。
それでもあの時の彼女は、俺にそう告げたのだから。
必ずお前に、告げに行く。

(カイト)

 

 



 

 

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<最高の群像劇>ログ・ホライズン 感想

 

 

「私、夢見る人。シロ君、叶える人 ―――でしょ?」

 

廃墟アキバから世界を変える!
老舗オンラインゲーム「エルダーテイル」の世界に 日本人ゲーマー3万人が閉じ込められた!

モンスターとの戦闘、味を失った食料、死ぬことのない境遇。
昨日までプレイしていた「剣と魔法の世界」が今日からの「現実」。
未だ、混乱続くエルダーテイルで、
<腹ぐろ眼鏡>で<引きこもり体質>の主人公・シロエが、
旧友直継、美少女暗殺者アカツキらと、世界を変える冒険を開始!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 9/10

 

データベース

感想

この作品は小説家になろうではめずらしい、群像劇を中心とした小説になるんですが、
主人公無双の俺tueee作品が多いなろう小説の中では、異彩をはなっているんじゃないかと思います。

個人的にこういう群像劇は大好きなので、なろうでももっと増えてくれたらうれしんですけど、現状ではこういう作品は非常に少ないですね。
理由は色々あると思いますが、おそらく群像劇を上手く書くには俺tueee作品を書くより圧倒的にに高い文章力がいるからっていうのも大きいと思いますね。

群像劇を書くとなると、それぞれのキャラにしっかりと役割を振って、文章表現のみで複数の人物を書き分け、読者に分かるように描写しなければいけないですからね。さらにいうと多くの人物に物語を与え、それを並列的に進行させていかなければいけないと考えると、少なくともプロレベルの綿密なプロット作成と文章力が必要になってくるかと。そう考えると、素人の作家さんにはちょっと敷居が高いのかなと思ってしまいますね。
そういう点で見ると、この小説の文章力はめちゃくちゃ高いなと。プロの有名ラノベ作家の方と比較しても全然見劣りしないですね。

正直WEB小説のレベルを超えているんじゃないかと思います。

(C)附田祐斗・佐伯俊/集英社
まあ、書籍化してるので橙乃先生もプロですから、その表現もどうかと思うけど・・・(えー

ストーリー・・・A

主人公であるシロエを含むエルダー・テイルのプレイヤーが、現実となったゲームの世界に取り込まれたところから、物語は始まります。

一応ゲーム世界への転移っていうジャンル扱いでいいのでしょうか?そこからゲーム時代とのギャップに悩みつつ、プレイヤーは現実世界となったエルダー・テイルで生き抜いていくことになります。

この小説は先に触れたように、まず群像劇の描写が素晴らしいですね。

元々はMMOゲームのプレイヤーなので、当然初心者からベテランプレイヤーまで様々な人がいるんですが、それぞれのプレイヤーの心理描写を非常に上手く描いているなと言う印象を受けました。

あとは、それぞれのプレイヤーの内面の成長にも注目してほしいですね。各キャラが等身大に描かれていて、それぞれが悩みを抱えて、それを乗り越えていく様子は感動モノですね。

ちなみに今のところ僕が好きな話は『夜明けの迷子』と『カナミ・ゴー・イースト』の2つです。

どっちもほぼ主人公が出てこないですが。(えー

『夜明けの迷子』は無愛想なアカツキのために、皆が手助けするシーン

『カナミ・ゴー・イースト』は終盤のレオナルドとKRのやりとりが"お約束”とも言える展開がマジで燃えるっすよ

(C)木多康昭/講談社

キャラ・・・A

【主人公】シロエ

伝説的パーティだった《放蕩者の茶会》の参謀で、通称『腹ぐろ眼鏡』

覚悟を決めたら容赦のないお人よし(えー

この小説は群像劇という形式をとっていますが、それでも主人公は間違いなくこのシロエというプレイヤーです。ログ・ホライズンという小説はこのシロエと、彼に関わった人たちの物語とも言えますね。

ちなみに上にあげた好きな話にシロエはほぼ出てこないですが、キャラとしてはログ・ホライズンの中でも一番好きなキャラの一人です。

とにかくレイド戦闘時の『全力管制戦闘(フルコントロールエンカウント)』がかっこいい

あと主人公でありながら支援職や後衛っていう地味なポジションなのも僕的には高ポイントです。

それでもしっかり主役として目立っているのは、それだけこの全力管制戦闘がすごいからでしょうね。

正直チートでゴリ押し俺tueeeなキャラより、こういう戦術で他を圧倒するキャラの方が好きなんですよね。

ノウアスフィアの開墾編でリーゼが全力管制戦闘を目の当たりにするシーンとかほんと激熱ですよ!!

(C)木多康昭/講談社

 

【ヒロイン】アカツキ

無口で不愛想で生真面目な合法ろり(えー

誰が何と言おうとログホラのヒロインはアカツキです(えー

小説だと最初のころは、無口なせいで、常にシロエの傍いるのに出番が少ないという謎の不遇状態に。

あとは我がないというか、イマイチ何考えてるか分からないキャラだと思ってました。

ただ僕の中ではアキバの日曜日~夜明けの迷子で完全に化けました

あの話からアカツキの心情描写も増えて、この無口で不愛想なヒロインにグッと好感が持てるようになりました。

何より、夜明けの迷子での内面の成長がホント上手く描かれてるなと感じました。

ちなみにアニメだと初登場時から動きやしぐさや表情がずっとかわいいです。

まさに映像の力(えー

 

【その他】

群像劇を描いてるだけあって、どのキャラも魅力的で、時に絶対モブだと思ってたキャラに意外なところでスポットが当たったりもします。

そんな中で、シロエと並んで1,2位を争うくらい好きなのがレオナルドとKRですね。

特にカナミ・ゴー・イースト終盤での二人のやりとりは最高でした。ログホラの中で一番好きなシーンかもしれないです。

というかレオナルドに関してはカナミ・ゴー・イーストとクラスティ・タイクーン・ロードでの主人公と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

実はこのレオナルドって当時はまんまタートルズのカッコをしてたので、結構著作権がどうとか叩かれてたんですよね。

んで、その後書籍とかアニメとかの関係もあって架空のカエルのヒーローをタートルズの代わりとすることで事なきを得たという事情があります。

ちなみに僕が初めてログホラ読んだ時には既にカエルで掲載されていましたが、一発でタートルズが元ネタだと分かりました。

そういう経緯があって今でも著作権がどうとか叩かれたりするらしいですが、個人的には問題なく書籍化もアニメ化もしてるんだから、叩く必要ないのにとは思います。

というかタートルズ知ってて『カ・ワ・バ・ン・ガーーッ!!』のシーンで熱くならずに批判するなんて漢心が足りてないと言いたい!

お前に足りないもの、それは――情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!そして何よりもぉぉぉぉぉっ、 漢心 が 足 り な い !!」

 

漢だったら悩みながらもヒーロー目指してるレオナルドに燃えないなんて嘘でしょう

Fateの衛宮士郎もそうですが、こういう手が届かないと分かって、それでも憧れに向かっていくキャラは応援したくなりますね。

あとちゃんと現実を分かっててそれでもヒーローを目指して進むってとこがポイントです。決して理想論だけの周りが見えてないKYではないと。

 

大規模(レイド)戦闘・・・A

ログホラの戦闘シーンにおける一番の特徴は24人以上の編成からなる大規模戦闘でしょう。

レベルカンストでゲーム内でもトップクラスのプレイヤーでも決して一人では無双できない

いかに自分の役割を全うしてパーティとして勝利するか。

このMMORPGにおける戦闘を最も上手く描いている小説がログ・ホライズンと言えるかと思います。

この対ボス戦における大人数入り乱れての戦闘描写がとにかく燃えるんですよね。

敵のヘイトを集めて攻撃を一身に受けるタンク、その合間から次々と攻撃を繰り出すアタッカー、後衛からの魔法による波状攻撃や支援魔法による戦況の変化。

よりそれらの膨大な情報を掴んでレイドを指揮するシロエの全力管制戦闘(フルコントロールエンカウント)がやばい!!

単体で強いプレイヤーは何人も出てくるんですが、大規模戦闘におけるシロエの全力管制戦闘は唯一無二という感じですね。

僕としては戦況をすべて手の上で操って見せる力に憧れるタイプなので、シロエの戦い方はほんとツボでした。

 

<個人的名言・名シーン>

――無口で無愛想な使い手のためだけに、アマノメが刀匠、多々良が鍛え直す。願わくばあの生真面目な娘が折れず歪まず進んでいけるように。邪悪な呪いも世の悲惨も跳ね返し、人が刀を、刀が人を支えられますように。

(〈喰鉄虫・多々良〉のフレーバー・テキスト)

 

「――勝ち目がないくらい当たり前だ。“腹黒眼鏡”が持ち込んできたんだから、全員ひどい目に見るのが当たり前なんだよ。あいつが面倒くさいクソドSなんて顔見りゃわかんだろ! でも……楽しいと思ったんだよ。勝てたらいいなってな。理由はな……俺らが、レイダー(クソゲーマー))だからだっ」

(ウィリアム)

 

「ニンジャで蛙というのが、世界で最も勇気あるヒーローのシンボルなんだよ」

(レオナルド)

 

「――俺だって・・・そのマスクには覚えがあるさ。好きだったからね。」

(KR)

 

「カ・ワ・バ・ン・ガーーッ!!」

「やった! やりやがった! あいつ最高だな! そうこなきゃ! なぁ、ガーたん? これ最前席はお買い得だぜ。そう思うだろ? カナミ様様だなっ!」

(レオナルド & KR)

 

 

 

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<最弱の魔物から最強の魔王へ>転生したらスライムだった件 感想

 

 

そうか……。
それでは、語るとしよう。
――俺が『転生したらスライムだった件』について――

 

何という事もない人生を送っていた三上悟は、通り魔に刺され37年の人生に幕を閉じた…はずだった。
ふと気がつくと、目も見えなければ、耳も聞こえない…。
そんな状況の中、自分があの“スライム”に転生してしまった事に気づく。
最弱と名高いモンスターである事に不満を感じつつも、お気楽スライムライフを満喫する三上悟だったが、
天災級のモンスター“暴風竜ヴェルドラ”と出会ったことで運命は大きく動き出す―。

ヴェルドラに“リムル”と名付けてもらい、スライムとして新たな異世界生活をスタートさせた矢先、
ゴブリンと牙狼族との争いに巻き込まれ、いつしかモンスターたちの主として君臨することに…。

相手の能力を奪う『捕食者』と世界の理を知る『大賢者』、
二つのユニークスキルを武器に最強のスライム伝説が今始まる!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 8/10

 

データベース

 

感想

転生ものとかで、モンスターとかに転生するのって結構ありますが、明らかに見た目人外の主人公ってあんま好きじゃないんですよね。

・・・そんなふうに思ってた時期が俺にもありました。(えー

(C)板垣恵介 / 秋田書店

 

脇役とかは骸骨とかでも全然OKなのに(えー

むしろそういうキワモノがやたらと渋いキャラだったりしたら最高とか思うのに・・・

やっぱ主人公はかっこよくヒロインはかわいくあってほしいと思ってしまうんですよね。

・・・そんなふうに思ってた時期が俺にもありました
いや、これに関しては今でもそう思っているんですが。

そんなわけでスライムが主人公と聞いてこの小説読むのを敬遠してたわけですが・・・

そんな理由で敬遠したまんまにしなくてよかったなと。

正直このサイトのデータベース作ったときに他のサイトの感想読んでなかったら、一生読まないままだった可能性もありましたからね。

いやぁ~、このサイトのおかげでギリギリ助かったわぁ~。(えー

 

いや、一応言い訳はあるのですよ。。。

この小説、主人公ががスライムといいいつつ、序盤以外ほとんど人型じゃねぇーか(えー

むしろ角がある分ベニマルの方が人外感が強いくらいだわ!

とにかく、そんな理由で今まで読まなかったのがもったいないくらい面白かったです

 

ストーリー・・・A-

一言でいうとスライム野郎(性別無いですが)の成り上がり物語です。

主人公は最弱モンスターであるスライムに転生しちゃうわけなんですが、

転生の際に『捕食者』と『大賢者』というユニークスキルを獲得したことで、大きく運命が変わっていきます。

この2つの能力を駆使して、スライムでありながら最強たる魔王の一角へと成り上がっていくことになるわけなんですね。

まず最初、洞窟を出た主人公が(スライムなのに)ゴブリン族の集落の長となり、

集落から町へ、国へと徐々に繁栄していくわけですが、集落だった頃は他部族、国に発展すると周辺国家といった具合に戦いの規模や相手も大きくなっていくわけですけど、徐々にスケールが大きくなっていくストーリー構成は、見事だなと感じました。

最弱のスライムに生まれた主人公の物語が、壮大なストーリーに発展していき、世界の英雄に上り詰めていく様子は最高に『燃える』展開だと思います。

 

キャラ・・・A-

【主人公】 リムル・テンペスト

おそらくは全作品通して、史上最強のスライム

というかこいつをスライムというべきかは疑問ですが。

なんせ人型になれるようになってからは剣と魔法メインでほぼスライムとしては戦ってないですから(えー

もう、ほとんどスライムをやめていると言ってもいいんじゃないか?

 

なによりスライムでありながら、作品屈指のカリスマ性を持つ主人公だと思ってます。

基本昼行灯なんですが、仲間思いでやるときゃやる男。

器のでかさはなろうの主人公でもトップクラスじゃないかなと。

正直、なんで前世で童貞だったのか謎でしょうがいない(えー

個人的にはチート主人公の性格ってオラオラ系より

こういうのんびり家のキャラの方が大物感があって好きですね。

リムル以外だとデスマのサトゥーくらいでしょうか。

 

あと、仲間が全員暴走ぎみなせいで作中のツッコミ役をほぼ一手に引き受ける貴重な人材でもあります(えー

ただ基本、心の声でツッコんでるんで、部下は一切反省してないですが(えー

 

【いろんな元凶】シエル(ラファエル、大賢者)

リムルのスキルの一つで、彼をチートたらしめている最大の要因でもあります。

先ほど仲間が全員暴走ぎみと書きましたが・・・

番暴走してるのは間違いなくこいつだ!!

(C)天樹征丸 / 講談社

 

いやもうこの作品の(ラスボスと違う意味で)全ての元凶はこいつといってもいいんじゃね?ってくらいですよ。

おそらくこいつがいなかったら?、リムルの物語は成り立たなかったでしょう。

そしてリムルが漢(男)になれないのもこいつのせいだ(えー

文字通りの意味です。意味が分からない方は小説を読みましょう(えー

 

【ヒロイン】ミリル、シュナ、シオン、クロエetc...

全員ヒロインでありながら、惜しくもメインヒロインになりきれなかった人たちですね(えー

というかシエルさんのせいで、この作品にはメインヒロインはおりません・・・

といっても皆キャラがたってて、しっかりと出番もあってちゃんとヒロインしてます。

ただ全部シエルさんのせいで・・・

意味が分からない方は小説を読みましょう。(えー

 

【その他】

要所要所の大きな戦いにおける幹部連中の熱い戦闘シーンは必見です。

やっぱり長編小説は主人公やヒロイン以外にもしっかりと見せ場があるのは重要ですね。

特にディアブロさんは一番最後に仲間になったくせに、おいしい所をもっていきすぎでしょう

あとはベルドラの行動原理がバカすぎでしょう

けっこう真面目なシーンですら、「えっ、おまえ何やってんの?」って感じで、

空気を読まないベルトラさんっぷりに"シリアスクラッシャー"の称号を授けたいくらいですよ(えー

 

無双っぷり・・・A-

敵が強大になっていくのに合わせるかのように、リムルと彼の部下たちもギリギリ無双できる絶妙なレベルで成長していきます。というかリムルが無双する前に、部下が暴走して無双しちゃうんで、俺tueeeって感じより俺の部下tueeeって感じで、それに呆れるリムルの心情描写がいい味だしてます。

また、部下が我先にとやっちゃうため、リムルが戦うシーンはそれほど多くないのですが、その分ここぞという場面では、これでもかとばかりに最強っぷりを見せ付けてくれてます。

この部下無双→部下の強さに引くリムル→部下のことを棚に上げ、圧倒的無双っぷりを見せ付けて読者に引かれるリムル。というギャップが面白かったですね。

 

<個人的名言・名シーン>

「いいか、大人とは汚い生き物なのだ。どんな手を使っても勝つ!
それが、大人ってものなのだよ」
(リムル)
「あ! そうそう、思い出した!
お前、魔王を名乗ったり、魔王になろうとしたりしないのか?」
「え? 何でそんな面倒な事しないといけないんです?」
「え、だって、魔王だぞ!? 格好いいだろ? 憧れたりとか、するだろ?」
「しませんけど?」
「……え?」
「え?」

(リムル&ミリム)

 

 

 

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<主人公の知略が痛快>絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 感想

 

 

「働きたくない」
 異世界召喚。で、神様が一つだけ条件を聞いてくれるということで、俺、増田桂馬はそう答えた。

 

働きたくない主人公が本気を出すとき、奇跡が起こる―――! !

「ほら、さっさと山賊どもを皆殺しにしなさいよ! 」「いやだ、働きたくない……」
日々をダラダラ過ごすのが趣味の増田桂馬は、異世界に召喚された先で出会った金髪美少女のロクコに「自分のダンジョンを救ってくれ」と頼まれる。
嫌々ながら引き受けてしまった桂馬だったが、実はこのダンジョン、部屋は1つしかなく、既に山賊に制圧されている、どうみても『詰み』の状態だった。
解決の糸口も見えない状況だが、まず山賊たちをなんとかするため、桂馬は普段発揮しない知恵を使ってロクコに指示を出していき――
はたして桂馬とロクコは無事に、惰眠をむさぼる生活を手に入れることができるのか! ?
ぐーたら主人公の放つ秘策によって、驚愕の逆転劇がいま始まる!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 8/10

 

データベース

 

感想

いわゆるダンジョン運営ものの小説なんですけど
正直ダンジョン運営の話をここまで面白おかしく書いてる小説は他にないんじゃないかと思います。
この小説の特徴としてははダンジョン運営ものでありながら、ダンジョン攻略ものでもあるっていうことですね。
というのも、ダンジョンバトルっていう設定を使ってバトルものの要素もとりいれてるんですね
ダンジョンバトルというのは、ダンジョン同士を異次元でつなげてお互いに攻略しあうっていうゲームのようなシステムです。
イメージとしては『バカとテストと召喚獣』の<試験召喚戦争>をダンジョン使ってやっちゃいましたって感じですね。
いや、今書いてて気づいたんですけど・・・そういえばこの小説の雰囲気自体もどことなく『バカとテストと召喚獣』に似てる感じがする・・・
つまりこの小説は『バカとテストと召喚獣』の異世界転生モノである!!(えー
まあ、あくまでなんとなく雰囲気が似ているだけですし、
何より決定的な違いとして、この小説の主人公のケーマはめちゃくちゃ頭がいいんですね。
「バカとは違うのだよ、バカとは!」(えー

(C)SUNRISE

 

とにかくケーマが繰り出す作戦は時に奇想天外で、時にバカバカしく、かつ効果は抜群で、
よく次から次へとこんなこと思いつくなって方法で相手を翻弄していく様子がめちゃくちゃ痛快です。

 

ストーリー・・・A

まず話の構成がすばらしいです。
最初に主人公のケーマが召還されるダンジョンですが、
1部屋しかない上に山賊に制圧されているという絶望的な状況なんですね。
あらすじの通り文字通り詰んでる状況、普通のなろう小説だったら、
ここでチート能力とか超幸運でなんとかする(なる)っていうとこなんですが・・・
ケーマが状況でまずとった行動は・・・なけなしのDP(ダンジョンポイント)を使用して枕を購入して爆睡すること。
もうこの時点で、「えっ!?このあとどうすんのっ??」って気持ちにならないですか?ならなかったら私の文章力不足です(えー
ストーリー展開については内政とダンジョンバトルが交互にあるって感じで、そのバランスが上手くて、ちょうどダれてきそうなタイミングでダンジョンバトルに持っていく展開と山場作りは見事だと思います。

あと、この小説は主人公も使役するモンスターも決して最強じゃない・・・というかむしろ相手強すぎじゃね?っていう感じのパワーバランスなんですが、個人的に力押しで俺tueeeって感じのより、こういう戦力的不利を主人公の知略で見事に覆す展開の方が好みなんですよね。

そういう作品を探してる方にはこの小説を読んでいただければきっと「それだ!!」と思っていただけると思います。

(C)井上雄彦 / 集英社

 

キャラ・・・B+

【主人公】ケーマ
なにより睡眠を優先する、天才の大多数は変人であるというのを地でいく主人公。
安心して眠るために、睡眠時間を削って働き、強者(ハクさん等)には基本的にびびりまくるわりに、
絶対強者の勇者に対して賭け事でイカサマして大金をぼったくるというよく分からない奴です。(えー
こいつの真価はダンジョンバトルパートでしょう。内政パートでは普通に優秀な人って感じですが、
ダンジョンバトルで見せる奇策はマジ天才です。特に相手ダンジョン攻略時の発想は神がかっているといいたいですね。

 

【ヒロイン】ロクコ
幼女 時々 少女で天然お馬鹿な残念ロリっ子ダンジョンマスター
かなりのお馬鹿ポンコツキャラとして登場して、今でもポンコツなのですが、(えー
最近はたまに妙案を出してケーマを驚かせるくらいまで成長してます。
最初はロリっ子ツンデレキャラと思わせておいて、最早デレしか残っておらず、むしろチョロインの称号を授けたい。(えー
あとケーマとロクコの打てば響くようなかけ合いが面白い

 

【その他】ニク他
正直ニクがこんなにメインキャラになるとは登場当時思わなかったです。だって・・・ねぇ?(えっ?
あとすごく思ったのは登場キャラが皆活き活きとしてるんですよね。

なろうとかだと登場人物増えすぎて、いまいちキャラも不安定で誰が誰だか分からなくなるって結構あるんですけど、この小説の登場キャラはメイン以外のたまに出てくる程度のキャラとかでもなんか憶えているという。

多分それだけキャラ付けがしっかりできて特徴を活かしてるからだと思いますね。

「その才能、俺だけは認めてやろう!!」

(C)島本和彦 / 小学館
ちなみにお気に入りキャラは、出番も少ないしセリフモ一切ないですが、テンさんです。

 

オリジナリティ・・・A

この小説のメインであるダンジョンバトル、ダンジョンを発展させるために町をつくるという設定は
最近他の小説でも見られますが、この小説がオリジナルじゃないかなと。
この小説より前にそんな設定見たことなかったので(違ってたらすいません)。
オリジナル(と決め付けて話し進めます)だけあって非常に完成度が高いです。
例えば、ダンジョン前に町をつくる過程ですが、
主人公が全部作ったんじゃなくて、
ダンジョン前に宿屋をつくる→ダンジョンを宣伝する→人が集まる→ギルド支部ができる→いつの間にか冒険者が定住
→定住する人が増えて町になる
って感じで、最初のきっかけを主人公が与えて、いつの間にか町に発展していったっていう話の展開がすごく自然だなと。
そしてこの小説のオリジナリティと言えば、ダンジョンバトルにおける主人公のトラップと攻略法でしょう。
特に好きなのは
・ねずみの『KAMIKAZEアタック』
・ハクさんの心をポッキリ折って爆発させた『This is 工事中』
・最強の斥候、『ミジンコ』
あたりですかね。いや、マジで著者の発想には脱帽ですよ。

「その才能、俺だけは認めてやろう」

(C)島本和彦 / 小学館

 

 

<個人的名言・名シーン>

「いや、よくないぞ。 逃げられたら皆殺しにできないだろ? せっかくDPが居るのに無駄になるじゃないか。だめだぞもったいない。いけるところまで絞り取らなきゃ」
「……同じニンゲンなのにDPと言い切ったわね。ケーマ、ちょっと尊敬するわー。このひとでなし?」
(ケーマ&ロクコ)

 

「どうよ、画期的でしょコレ!」
「画期的すぎて殴りたくなってきたよ、一発いいか?」
「なんでよ?!」
(ケーマ&ロクコ)

 

「えっ本気で寝てたの? 今まで? てっきり気を使った方便かと」
「いいえハク姉様……ケーマは、寝るときは寝る男なのよ!」
(ロクコ&ハク)

 

「ロクコ。テンタクルスライムさんを出すぞ。この上層で666番と決着をつける」
「アレ出すの? って、なんで『さん』付けなのよ?」
「そりゃ。テンタクルスライムさんだからな」
(ケーマ&ロクコ)

 

 

<書籍>



 

感想 小説家になろう感想    コメント:0

<伏線がすごい>この世界がゲームだと俺だけが知っている 感想

 

俺たち猫耳猫プレイヤーは、いつも道のないところに道を作ってきた。
だから今回だって、そうするだけだ

 

迫りくるバグ! 襲いくる理不尽! そして、それを覆す圧倒的台無し策! !

"ぼっち"ゲーマーの相良操麻(ルビ:さがら・そうま)は
ある日、悪名高いバグ多発ゲームの世界に入り込んでしまう。
「理不尽」と「運営の悪意」を具現化したような通称<猫耳猫>の世界で
バグ仕様を逆手にとったソーマの冒険がはじまる!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★★ 9/10

 

データベース

感想

上のあらすじだけだと、「あぁ、主人公がゲームの世界に転移してゲーム時代のLvとステータスで無双するというお話ですね、分かります。」と思うことでしょう。
だが、作品はたった一つの他に類を見ない設定によって、小説家になろうの中でも超異端作品に仕上がっているのです。
無職転生を異世界ものの王道とするなら、この小説はまさに邪道の極致と言えるでしょう。

で、その設定というのが・・・猫耳猫というゲームがバグ満載という伝説のクソゲーであるいうことなんですね。
そのバグを逆手にとって裏技、抜け道、奇策を駆使して活躍?していくという所がこの小説の最大の見所となっています。

 

ストーリー・・・A-

コメディ要素が強い作品なので、感動するようなシーンとかは期待しないでください。
つーかこの作品で感動するような雰囲気を匂わせてきたら・・・それは100%罠です(えー
でもそれを補って余りあるほどにオリジナリティと構成が素晴らしいです。
この小説の肝は間違いなく、猫耳猫スタッフの悪意に満ちた鬼畜設定と理不尽なバグによるクソゲー具合だと思うんですけど、
もうね、「よくこんなバグ思いつくなっ!」って感じで思わず著者を尊敬してしまうほどオリジナリティにあふれています。

ちなみに何個かこのゲームのクソゲー具合を例に挙げると

 

・ゲーム初っ端のイベントがプレイヤーの9割以上が一度は死亡している初見殺しの罠。

・水の中に入っていると、HPがどんどん減る →普通にお風呂で溺死する。

・放置すると繁殖しまくって世界を滅亡させるスライムがいる(モブモンスターです)。

・序盤でレベル上げとかやってると、さっさと攻略しろよとばかりにNPCにMPKされる。

などなど・・・

 

スキル関係のバグでも

エフェクト的には5メートルくらいの範囲を攻撃しているように見えるのに、実際の攻撃判定は2メートルもないというがっかり技『虚ろなるワイドスラッシュ』。

・スキルの攻撃判定のある場所と自キャラの当たり判定がある場所がなぜか重なって、使った瞬間高確率で死んでしまうという『一撃自殺ブラッディスタッブ』。

・数値入力のミスか、ダメージ倍率がマイナスになっていて攻撃すると相手を回復してしまうスキル『活人剣アサシンレイジ』。

などなど・・・

 

いや、マジで鬼畜だわ。イベントもわざとバグ作ったんじゃねえかってくらい開発スタッフの悪意に満ちてます。まるで本当にこのゲームをやっているかのごとく、読めば読むほど猫耳猫スタッフへのヘイトが溜まっていくでしょう。その辺の文章力もさすがですね。

ただその分、そんなバグやら設定やらを逆手にとって無理・無茶・無謀をやり通す時の痛快さはハンパないです!

読めば読むほどこのゲームの理不尽さに震え上がり、それと比例して猫耳猫プレイヤーへの尊敬の念を禁じえません。

 

「猫耳猫プレイヤーの途方もない時間と労力を懸けた行動ッ!僕は敬意を表するッ!」

(C)荒木飛呂彦 / 集英社

 

キャラ・・・A-

【主人公】 ソーマ・サガラ
ゲーマー時代は廃人猫耳猫プレイヤー、
猫耳猫の世界では無自覚に敵も味方も全てを引っ掻き回す変人奇剣使い
こいつについての感想はただ一つ、
「この主人公の場合に限って 常に最悪の解決方法を想定しろ 奴は必ずその少し斜め上を行く」

(C)冨樫義博 / 集英社

 

特に生贄の迷宮あたりから斜め上具合が加速度的に増していきます。

終盤あたりとか、マジで攻略前のこいつの説明は信用できねぇ・・・

この小説を読み終わる頃には、あなたは重度の『ソーマ不振』となっていることでしょう。

それにしても序盤はぶっ飛んだNPC達に振り回される比較的常識人だったのに、いつの間にか敵も見方も、読者ですらも振り回す変人ポジションに・・・

一個だけ不満なのは書籍版のソーマのイラストがちょっとギャグっぽい感じなので、もっとかっこいい見た目にしてほしかったなぁ~と思います。

なにしろなろうで読んでる時は『SAO』のキリトみたいなイメージで読んでたんで。
ミツキはあんなにかわいく描いてるのに!(えー

 

【ヒロイン】 ミツキ・ヒサメ、リンゴetc...
ハーレムと言っていいのかは不明ですが、複数のヒロインが登場します。
ただちょっと多すぎかなとも思いましたね。
初期から登場してるヒロイン3人くらいにしぼって、もっとサブキャラとか男キャラにもスポット当ててほしかった。

ライデンとか勇者とかほぼ1発ネタじゃねーか!
何しろメインキャラはほぼ主人公とヒロインのみで、後の登場人物はほぼ全員MOBキャラですから。

あとヒロイン全員も、出会った当初は主人公を振りまわす側だったはずが、
ソーマの非常識さが増すにつれ、ほぼ全員がいつの間にかツッコミ役にまわるという・・・

 

【その他】
主人公とヒロインを除く唯一のレギュラーメンバーである『くま』の存在感がやばい!
この小説はくまのためにあるんじゃないかと思えるくらいに、いい所を根こそぎ持っていくナイスガイです。
いや性別不明なんでガイではなく謎生物・・・つーか生き物かどうかも怪しい謎の存在ですね。
とにかく謎の存在の存在感がやばいと言っておきます。
あとはほとんどモブキャラばっかりですね。
あっ、準レギュのポイズンたんの毒舌無双は必見です。
その毒舌っぷりは猫耳猫内のNPC中最高レベルの勇者すら毒牙にかけるほど。

「もうやめて!とっくに勇者のMP(メンタル)はゼロよっ!!」

 

伏線~どんでん返し・・・S

とにかく伏線の張り方と回収の手並みが神懸かっています。

この作品の肝が猫耳猫の鬼畜設定と理不尽なバグなのは間違いないですが、

最大の見所は巧妙に張り巡らされたこの伏線の扱い方だと思ってください。

どうでもよさそうなギャグや設定、何気ない行動や風景が後々大きな意味を持ってきて本気で驚愕させられます。
「ここでその設定が生きてくるんかっ!?」「あの時の行動にはそんな意味がっ!?」「くそっやられた」

って感じで何度主人公に振り回されたことか

(C)大場つぐみ・小畑健/ 集英社

 

マジで主人公だけじゃなくて地の文も含めて、攻略方法の説明は一切信用できねぇよ!

いや、ウソをつかれてるわけじゃないんですけど、巧妙な言い回しで見事にミスディレクションさせるように罠がしかけられてたり、核心の部分だけ見事に隠蔽されていたり、ぶっちゃけ「猫耳猫スタッフより悪意があるんじゃねーの?」
と、著者の人格を疑うレベルです(えー

ただ、その分だけ伏線の回収~大どんでん返しに持っていった時のカルタシスはヤバい!!

 

笑って、驚いて、もっぺん笑って痛快な気分を味わうには最高の作品ですね。

そして道なき道を突き進む猫耳猫プレイヤーの気高さと執念とアホさに驚愕して、尊敬して、ドン引きして下さい(えー

 

最後に『このゲームと全ての猫耳猫プレイヤーに幸あれ』

 

 

<個人的名言・名シーン>

『猫耳猫wiki』のFAQの一つ目には、ただ、こうある。

Q:○○なんですけどバグですか?
A:バグです。

あまりに潔いそのたった四文字の返答が、つまりは『New CommunicateOnline』というゲームの全てなのである。

(猫耳猫の説明シーン)

 

「俺たち猫耳猫プレイヤーは、いつも道のないところに道を作ってきた。
だから今回だって、そうするだけだ」

(ソーマ・サガラ)

 

実際、「天空都市で誰かを倒す」と言ったら、猫耳猫プレイヤー百人中百人が「あ、落下死ですね分かります」と答えるだろう。
いや、むしろ天空都市まで行ったのにそこからモンスターを落とさないなんて、それは逆に天空都市先輩に失礼だとすら言える。

(ソーマ・サガラ)

 



 

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<なろう屈指の名作>無職転生- 異世界行ったら本気だす – 感想

 

辛い事もあったし、嬉しい事もあった。
けれど、終わりじゃない。
俺はまだまだこの世界で生きていく。
生きていくのだ。
いつ死んでも後悔しないように。
本気で。

34歳無職童貞のニートは無一文で家を追い出され、自分の人生が完全に詰んでいたと気

付く。己を後悔していた矢先、彼はトラックに轢かれ呆気なく死んでしまう。
ついで目を覚ました場所は――なんと剣と魔法の異世界だった!!
ルーデウスと名付けられた赤ん坊として生まれ変わった彼は、
「今度こそ本気で生きて行くんだ……! 」
と後悔しない人生を送ると決意する。
前世の知能を活かしたルーデウスは瞬く間に魔術の才能を開花させ、小さな女の子の家庭教師をつけてもらうことに。さらにはエメラルドグリーンの髪を持つ美しいクォーターエルフとの出会い。彼の新たな人生が動き始める。
――憧れの人生やり直し型転生ファンタジー、ここに始動!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★★ 9/10

 

データベース

 

感想

なろう公式の累計ランキング堂々の1位
今では一大ジャンルを築いており、なろう作品の最大派閥とも言える『異世界転生』もののさきがけかつ金字塔とも言える作品です。
私の中では異世界転移ものと言えば『永遠のアセリア』(おいっ
異世界転生ものと言えば『無職転生』と言えるくらいの作品なのです。

 

タイトルが残念とか言ってはダメなのです。

 

WEB小説とは思えないくらいストーリー、キャラ、世界観&設定の全てが高レベル
で、文章力も一般的なライトノベルの水準以上じゃないかなと。

 

 

ストーリー・・・A

この作品のストーリーを一言で表すなら

 

「他の誰でもない、これはルーデウスの物語だ」

 

(C)FINAL FANTASY10 / SQUARE ENIX

 

この物語は常に主人公のルーデウス・グレイラットを中心に語られています。

いかにルーデウスが一生懸命に人生を生きたかというのがこの小説のテーマであり、最後までそれがぶれることはありません。

 

例えばアスラ王国編やザノバ編なんかでは、友人のアリエルやザノバが中心の話で、ルーデウスは言ってみればゲストのようなポジションなんですが、

物語としてはルーデウスがどのようにその出来事に関わり、何を考え、何を成したかということに主軸が置かれてるんですね。

おもしろい小説はいっぱいありますが、物語を味わいたいならやっぱりこの小説が一番ですね。

 

あとストーリーの展開が秀逸なんですよね。

ちょうど話が落ち着いてダレてきそうだなってところで、ストーリーがガラリと動くポイントが挟まるんですけどそれが読心術でも使えるんじゃないかってくらい絶妙のタイミングをとらえてきます。

なんどこっ、こいつわかっているじゃないか!!」と思ったことか。

 

ただ惜しかったのは最終対決ですね。

いや、最終対決が盛り上がらなかったかというとちゃんと盛り上がったんですよ?

ただもっと振り切れたんじゃないかなと思ってしまうのです。

それこそFateのunlimited blade worksばりに!

なんのこっちゃねんという方はとりあえずFateをやって無職転生を読んでください(えー

読んでも分かんない可能性も高いですが(おいっ

 

ただその後のギースとのやりとりはやばかった!

まさにこの物語のテーマを凝縮したシーンじゃないかなと。

そこからエンディングまでの流れと合わせて、読後の余韻が素晴らしかったです。

 

 

キャラ・・・A

【主人公】ルーデウス・グレイラット

天才魔術師にして笑顔がキモいイケメン変態紳士

前世がオタクの引きこもりニートということで、なかなかにアクの強いキャラしてます。

好みが分かれそうなキャラですが、個人的には超高度な魔術を駆使してフィギュアを製作したりする無駄にアホなとことか大好きです。

ただ同時に小説家になろうの作品の中でも屈指の人間味のある主人公でもあります。

なろう系の主人公って基本悩んだり迷ったりしないヤツが多いんですが(批判じゃないですよ?決して批判じゃないです)

ルーデウスは普通の人間らしく、悩んだり、考え込んだり、迷ったりします。というか割と迷ってます。

でも決してウジウジしてんじゃなくて、家族や友人のために最善を尽くそうとするが故に悩むっていうポジティブな感じなんですよね。

また、基本お調子者なんですが、前世の反省で常に調子に乗りすぎないよう自分を戒めてるのも個人的は好感が持てました。

あとはは常軌を逸したロキシーへの褒め称えっぷりがかなりツボでしたね。

変人キャラにみせて、この無職転生の世界の中では割と常識あるほうなんですが、

ことロキシーのことになると一切歯止めがきかなり、暴走度が神がかります。

単純に僕がロキシー好きなせいもありますが(えー

 

【ヒロイン】ロキシー、シルフィ、エリス

ハーレム要素があるので、複数のヒロインが登場するんですが、

どのヒロインもしっかりキャラが立ってるのと、それぞれがちゃんと最後までヒロインしてます。

主人公がちゃんとそれぞれのヒロインを愛してるのもしっかりと伝わってきて、

そのあたりの書き方がすごく上手ですね。

ちなみにそれぞれのヒロインのかわいさポイントをあげるとすると、

シルフィの従順さと抱擁力

ロキシーがルーデウスに崇め奉られた時の慌てっぷり

エリスの顏を真っ赤にしながらのボレアスパンチ(えー

あたりかなぁと。

あとこれだけは言っておきたいのが・・・

書籍版の挿絵で、エリスのおねだりシーンの表情が超エロい!!(えー

 

【その他】

ヒロイン以外にも妹や獣娘などかわいい女の子がいっぱい登場するんですが、

それ以上に男性キャラがかっこいいです。

いや、かっこいいというよりはいいキャラしてるというべきか・・・。

ルイジェルドは渋い、ザノバは変態だし、バーディカーディは魔王のくせにいい奴だし。

彼らとルーデウスの友情もこの作品の見所の一つと思います。。

 

世界観・・・A

とにかくストーリーとキャラが素晴らしく、物語を構築する世界観も綿密ですごいです。

歴史や神話、世界の構造、魔王や神様といった壮大な世界観の中で、

たった一人の男とその家族の人生に物語が収束していく様は圧巻と言えます。

 

 

 

<個人的名言・名シーン>

「そんな、勝てるも何も、ロキシーは存在自体が俺より上位じゃないですか!」

(ルーデウス)

 

「いいや、違うね。センパイが、ちゃんとやったからさ。

 ちゃんと話をつけて、ちゃんと信頼を得て、

 まっとうに仲間になってもらうように努力したからさ。

 だから、ちゃあんと、いざって時に、話を聞いてくれる、指示をうけてくれる」

(ギース)

 

 



 

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