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<電撃大賞受賞作>君は月夜に光り輝く 感想

 

 

私の、渡良瀬まみずの、本当の、最後のお願いを、岡田卓也君に言います。

聞いてください

 

大切な人の死から、どこかなげやりに生きてる僕。高校生になった僕のクラスには、「発光病」で入院したままの少女がいた。月の光を浴びると体が淡く光ることからそう呼ばれ、死期が近づくとその光は強くなるらしい。彼女の名前は、渡良瀬まみず。余命わずかな彼女に、死ぬまでにしたいことがあると知り…「それ、僕に手伝わせてくれないかな?」「本当に?」この約束から、止まっていた僕の時間が再び動きはじめた。今を生きるすべての人に届けたい最高のラブストーリー。

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★★ 9/10

感想

物語を読んだり、見たりするのが好きな人は少なからず心を揺さぶられた作品というものがあると思います。

これは単純に面白いとか好きといった感情とはまったく別次元というか、種類が違う感情なんですよね。

心を締め付けられるというか、抉られる感覚が近いかなと。

で、まちがいなくこの作品は心を揺さぶられる作品であると思います。

僕は個人的に「泣ける」っていう表現は簡単に使うべき言葉じゃないので、あまり好きじゃないんですが、あえて「泣ける」作品であると言いたいですね。

 

00年代を彷彿とさせるボーイ・ミーツ・ガールもの

物語は主人公の岡田卓也がヒロインの渡良瀬まみずが入院している病院へ見舞いに行き、二人が出会うところから始まります。

その後主人公が入院中のまみずの代わりに「死ぬまでにしたいこと」を実行して、それをまみずに伝えるという行為を繰り返しながら二人の心は次第に縮まっていき・・・という感じで物語は進んでいきます。

この作品を読んで(冷静になってから)思ったのは、ラノベっぽくないなと。正確にいうと今のラノベっぽくない

男女の恋愛の話というと、今主流なのはラブコメ要素が強い作品かなと思うんです。

人気作でいうと、俺ガイルや冴えカノ、俺妹とかがそうですね。

それに対してこの作品は決してラブコメではない。あえてジャンルをつけるならボーイミーツガールものって感じですね。

それはどちらかというと00年代の恋愛ものやストーリー性の高い作品を思い出させるジャンルかなと思います。

『イリヤの空、UFOの夏』『半分の月がのぼる空』なんかがまさにそれですね。

そしてそれは冒頭で述べた「心揺さぶられる」っていうフレーズとも深く繋がっていくんですよね。

 

(C)秋山瑞人/ メディアワークス

<イリヤの空、UFOの夏>4冊完結という決して長くない作品ながら、読者に強烈な印象を残した

これまた00年代を彷彿とさせる泣きゲーとの相似点

泣ける物語・ラノベというとどんな作品を想像しますか?

最近だと『終末なにしてますか?シリーズ』、少し前だと『とある飛行士の追憶』なんかがあると思います。

ただ現代の日本を舞台にした作品で感動的な物語として圧倒的に多いのはボーイミーツガールものが多かったのと同じ00年代だと思うんですよね。

上でもあげた『イリヤの空、UFOの夏』『半分の月がのぼる空』。あと個人的にラノベの中で最も切ない物語だと思っている『LAST KISS』なんかが代表作じゃないかなと思います。

ここからは個人的な意見なんですが、この00年代に感動系のラノベが多かったのはPCゲームからの影響が強くあるんじゃないかなと思います。

この頃って98年発売の『ONE 〜輝く季節へ〜』(Tactics)から始まり、『kanon』『AIR』『CLANNAD』(共にkey)等へと続く、いわゆる「泣きゲー」の黄金期だったんですよね。何しろ『AIR』のマスターアップ時には号外が配られ、初回版発売日には行列ができるほどの人気だったのですから。

key作品以外にも『家族計画』『CROSS†CHANNEL』『銀色』『水夏』などあげだしたらキリがないほど、感動的な物語を主としたPCゲームがあふれていたのが00年代の特に前半だったわけです。

正直言って、僕が「泣ける」というフレーズを軽々しく使いたくないのも、これらの作品への思い入れが強すぎて、簡単に同列の作品みたいな表現をしたくないという感傷的な理由なんですよね。

なぜここで過去のラノベやゲームの話をするかというと、これらの作品と『君は月夜に光り輝く』がとても似ていると感じたからです。

それは物語の内容もこの頃に近いというのもあるんですが、それ以上に作品全体の結末を予感させる雰囲気とか、読後の喪失感とかいったものに、

上にあげた作品と同じような印象を感じたわけです。

楽しいやり取りの中にもどこかつきまとう不安だったり、終盤での圧倒的に魂を揺さぶられるようなセリフ回しだったりがこちらの琴線にモロに触れてくんですよね。

だからこそ、冒頭で僕はあえて「泣ける」作品であると言ったわけです。

まあ、実際泣いたからってのが一番の理由ですが(えー

 

(C)key/ VisualArt's

<kanon/AIR>当時を知る人はこのシーンだけで泣けてくる人も多いのでは。

高い文章力、丁寧に描かれた卓也とまみずの関係

この作品、物語の進行は非常にゆったりと進んでいくんですが、その分卓也のまみずの距離感というか、やり取りが非常に丁寧に、考えて描かれているなという印象でした。

例えばまみずに靴をプレゼントするシーン、この前のシーンでまみずに靴のサイズを聞く描写があるんですが、まず最初に胸のサイズを聞くやりとりがあるわけです。実はこのさらに前に友人の香山から冗談でまみずの3サイズを聞いてくれよと言われるやりとりがあって、最初このシーン読んだ時はその伏線の回収だと思っていたんですが、靴をプレゼントするシーンの伏線にもなっていたんですね。こんな感じでいろんな伏線が絡み合ってどんどん読者を卓也とまみずのやり取りに没入させていく、その描き方が非常にきれいで上手だなと感じました。

あと、文章力自体も新人の方とは思えないくらい高いと思います。

なんていうかラノベと一般小説の中間のような文章ですね。

多分普段ラノベ中心に読んでる人には一般小説っぽい、逆に一般小説読んでる人にはラノベっぽいと感じるかもしれません。

クセは少ないですし、きれいな文章で一文もそんな長くなく、分かりやすい表現なので、普段ラノベを読まないような人、というか普段あまり本を読まない人にも、ぜひ読んでもらいたい作品だなと思いました。

 

結末について

結末については何を話しても圧倒的なネタバレになるので一言だけ。

渡良瀬まみずは間違いなく幸せだった。ならこれは疑いようもなく、幸せな物語である。

もちろんどう感じるかは読者の自由だと思います。これはあくまで僕の意見ということで。

 

<個人的名言・名シーン>

カッコつけてんじゃねぇよ。

でもカッコいいと素直に思った。

(岡田卓也)

 

私は、これから先、生きたらどうなるのか、知りたいです

(渡良瀬まみず)

 

私のかわりに生きて、教えてください。

(渡良瀬まみず)

 

 

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<アニメ化記念>終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?EX 感想

 

 

聞きなれた言葉たち。

聞き飽きた言葉たち。

 

一度くらいはあいつの口から聞いてみたい......

けれど決して言ってはもらえない、そんな言葉たち。

 

春の陽だまりの中、幼い少女妖精・ラキシュは《聖剣》セニオリスを抱え夢想する――。
それは500年前の出来事。正規勇者(リーガル・ブレイブ)リーリァ14歳、準勇者(クァシ・ブレイブ)ヴィレム15歳。人類を星神(ヴィジトルス)の脅威から救う兄妹弟子の日常は、なかなかにデタラメで色鮮やかで……。
それは少しだけ前の出来事。死にゆく定めの成体妖精兵クトリと、第二位呪器技官ヴィレム。想い慕われる一分一秒は、忘れ得ぬ二人の夢となる。

「終末なにしてますか~?」第一部、外伝。

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★ 7/10

感想

アニメ放映記念と言いつつ・・・

シリーズ本編すっ飛ばして、番外編から感想書き始めるという無理・無茶・無軌道を通り越して無謀を実行している僕です!(えー

いやっ、ちゃんと本編の方の感想も書く気はありますよ!ただこっち読了したばかりだし、内容はっきり憶えている内に書いちゃおうと。

というわけで『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?EX』、通称『すかすかEX』の感想です。

まあ番外編なんですが、正しくは補完編といった内容ですね。当然大きな事件が起こるわけでも根幹に関わる重要な何かが語られるわけでもないです。ただ彼女たちは何を考え、ヴィレムのことがどのように見えていたか、それを補完するためのお話といったところですね。

あと一応今回の評価は外伝単体として評価してます。

 

リーリァ編

前半の主人公というかヒロインはのメインヒロインというべきリーリァです。

本編5巻を読んで、リーリァって実は『すかすか』の中で1番健気で一途な女の子なんじゃないかなって思ってたので、今回の話で彼女の心情が掘り下げられるのをすごく楽しみにしてたわけですよ。

とか思ってたわけですが、あとがきで枯野先生が作中トップクラスの健気な子とか語ってるじゃないか!!(えー

これは著者と一緒の考えだったことを喜ぶべきか、感想に書く前に言われたことを嘆くべきか。

そんな?リーリァのお話ですが、時間軸的には教会によって星神討伐が決定される少し前で内容としてはリーガルブレイブのお仕事と日常って感じです。リーリァ視点で語られるので、最終決戦時以外ではほとんど心情を語られることが無かった彼女が普段何を考えてリーガルブレイブとして生きていたのかを知ることができます。ということなんですが......

......何この乙女?

いや、想像以上に頭の中ヴィレムっていうか......もうベタ惚れじゃねーか!

まさかあんな世俗的な願望持ってるとは思わなかったよ(えー

多分著者はリーリァも一人の女の子なんだよって部分を意図的に書こうとしたんじゃないでしょうか。

リーガルブレイブも泣いたり怒ったり笑ったり、そして何よりヴィレムのことが好きなただの女の子でもあったんだよと。

(C)大島司/ 講談社

 

これはそんな女の子運命に翻弄され、それを受け入れて戦ってたんだよというのを読者に伝えるためのお話だったのかなと思います。

そしてもう一つ、ヴィレムに家族として扱われることの特別さを伝えるためのお話でもあったのかなと。

レプラコーンの子たちはそれほどの特別をヴィレムにもらってたんだよと。

 

クトリ編

後半は500年後の世界、時間軸的には本編1巻のクライマックスあたりのお話です。

あの出撃前の数日間、彼女たちは何を思い、どのように過ごしていたのか

こちらは裏のメインヒロインリーリァに対して、おそらくのメインヒロイン、クトリの視点で語られてますね。

そしてこっちは隠しきれない乙女心が全開って感じです。

あれ?『すかすか』ってこんなにラブコメってたっけ?ってくらいラブがコメってるじゃないかーーっ!??

(C)島本和彦 / 小学館

 

・・・主にクトリが一人で(えー

でも本編のクトリに待ち受ける運命を考えるとこういうエピソードも必要だったのかなと思えますね。

 

あと余談としてネフレンについても少し触れられているんですが、個人的にこの部分を書いてくれたのはすごく良かったです。これを読むと『すかすか』で最後までヴィレムのそばにいる役がなぜネフレンだったのかというのが、スッと腑に落ちてきた感じがしました。

 

<個人的名言・名シーン>

聞きなれた言葉たち。

聞き飽きた言葉たち。

一度くらいはあいつの口から聞いてみたい......

けれど決して言ってはもらえない、そんな言葉たち。

(リーリァ)

 

なんというか、非常識というか、バカげた話だ。というかバカそのものだ。

無理をしたんだろうと思う。

無茶をしたんだろうと思う

いつものように。当たり前の顏をして。

(リーリァ)

 

 

 

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<最高の群像劇>ログ・ホライズン 感想

 

 

「私、夢見る人。シロ君、叶える人 ―――でしょ?」

 

廃墟アキバから世界を変える!
老舗オンラインゲーム「エルダーテイル」の世界に 日本人ゲーマー3万人が閉じ込められた!

モンスターとの戦闘、味を失った食料、死ぬことのない境遇。
昨日までプレイしていた「剣と魔法の世界」が今日からの「現実」。
未だ、混乱続くエルダーテイルで、
<腹ぐろ眼鏡>で<引きこもり体質>の主人公・シロエが、
旧友直継、美少女暗殺者アカツキらと、世界を変える冒険を開始!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 9/10

 

データベース

感想

この作品は小説家になろうではめずらしい、群像劇を中心とした小説になるんですが、
主人公無双の俺tueee作品が多いなろう小説の中では、異彩をはなっているんじゃないかと思います。

個人的にこういう群像劇は大好きなので、なろうでももっと増えてくれたらうれしんですけど、現状ではこういう作品は非常に少ないですね。
理由は色々あると思いますが、おそらく群像劇を上手く書くには俺tueee作品を書くより圧倒的にに高い文章力がいるからっていうのも大きいと思いますね。

群像劇を書くとなると、それぞれのキャラにしっかりと役割を振って、文章表現のみで複数の人物を書き分け、読者に分かるように描写しなければいけないですからね。さらにいうと多くの人物に物語を与え、それを並列的に進行させていかなければいけないと考えると、少なくともプロレベルの綿密なプロット作成と文章力が必要になってくるかと。そう考えると、素人の作家さんにはちょっと敷居が高いのかなと思ってしまいますね。
そういう点で見ると、この小説の文章力はめちゃくちゃ高いなと。プロの有名ラノベ作家の方と比較しても全然見劣りしないですね。

正直WEB小説のレベルを超えているんじゃないかと思います。

(C)附田祐斗・佐伯俊/集英社
まあ、書籍化してるので橙乃先生もプロですから、その表現もどうかと思うけど・・・(えー

ストーリー・・・A

主人公であるシロエを含むエルダー・テイルのプレイヤーが、現実となったゲームの世界に取り込まれたところから、物語は始まります。

一応ゲーム世界への転移っていうジャンル扱いでいいのでしょうか?そこからゲーム時代とのギャップに悩みつつ、プレイヤーは現実世界となったエルダー・テイルで生き抜いていくことになります。

この小説は先に触れたように、まず群像劇の描写が素晴らしいですね。

元々はMMOゲームのプレイヤーなので、当然初心者からベテランプレイヤーまで様々な人がいるんですが、それぞれのプレイヤーの心理描写を非常に上手く描いているなと言う印象を受けました。

あとは、それぞれのプレイヤーの内面の成長にも注目してほしいですね。各キャラが等身大に描かれていて、それぞれが悩みを抱えて、それを乗り越えていく様子は感動モノですね。

ちなみに今のところ僕が好きな話は『夜明けの迷子』と『カナミ・ゴー・イースト』の2つです。

どっちもほぼ主人公が出てこないですが。(えー

『夜明けの迷子』は無愛想なアカツキのために、皆が手助けするシーン

『カナミ・ゴー・イースト』は終盤のレオナルドとKRのやりとりが"お約束”とも言える展開がマジで燃えるっすよ

(C)木多康昭/講談社

キャラ・・・A

【主人公】シロエ

伝説的パーティだった《放蕩者の茶会》の参謀で、通称『腹ぐろ眼鏡』

覚悟を決めたら容赦のないお人よし(えー

この小説は群像劇という形式をとっていますが、それでも主人公は間違いなくこのシロエというプレイヤーです。ログ・ホライズンという小説はこのシロエと、彼に関わった人たちの物語とも言えますね。

ちなみに上にあげた好きな話にシロエはほぼ出てこないですが、キャラとしてはログ・ホライズンの中でも一番好きなキャラの一人です。

とにかくレイド戦闘時の『全力管制戦闘(フルコントロールエンカウント)』がかっこいい

あと主人公でありながら支援職や後衛っていう地味なポジションなのも僕的には高ポイントです。

それでもしっかり主役として目立っているのは、それだけこの全力管制戦闘がすごいからでしょうね。

正直チートでゴリ押し俺tueeeなキャラより、こういう戦術で他を圧倒するキャラの方が好きなんですよね。

ノウアスフィアの開墾編でリーゼが全力管制戦闘を目の当たりにするシーンとかほんと激熱ですよ!!

(C)木多康昭/講談社

 

【ヒロイン】アカツキ

無口で不愛想で生真面目な合法ろり(えー

誰が何と言おうとログホラのヒロインはアカツキです(えー

小説だと最初のころは、無口なせいで、常にシロエの傍いるのに出番が少ないという謎の不遇状態に。

あとは我がないというか、イマイチ何考えてるか分からないキャラだと思ってました。

ただ僕の中ではアキバの日曜日~夜明けの迷子で完全に化けました

あの話からアカツキの心情描写も増えて、この無口で不愛想なヒロインにグッと好感が持てるようになりました。

何より、夜明けの迷子での内面の成長がホント上手く描かれてるなと感じました。

ちなみにアニメだと初登場時から動きやしぐさや表情がずっとかわいいです。

まさに映像の力(えー

 

【その他】

群像劇を描いてるだけあって、どのキャラも魅力的で、時に絶対モブだと思ってたキャラに意外なところでスポットが当たったりもします。

そんな中で、シロエと並んで1,2位を争うくらい好きなのがレオナルドとKRですね。

特にカナミ・ゴー・イースト終盤での二人のやりとりは最高でした。ログホラの中で一番好きなシーンかもしれないです。

というかレオナルドに関してはカナミ・ゴー・イーストとクラスティ・タイクーン・ロードでの主人公と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

実はこのレオナルドって当時はまんまタートルズのカッコをしてたので、結構著作権がどうとか叩かれてたんですよね。

んで、その後書籍とかアニメとかの関係もあって架空のカエルのヒーローをタートルズの代わりとすることで事なきを得たという事情があります。

ちなみに僕が初めてログホラ読んだ時には既にカエルで掲載されていましたが、一発でタートルズが元ネタだと分かりました。

そういう経緯があって今でも著作権がどうとか叩かれたりするらしいですが、個人的には問題なく書籍化もアニメ化もしてるんだから、叩く必要ないのにとは思います。

というかタートルズ知ってて『カ・ワ・バ・ン・ガーーッ!!』のシーンで熱くならずに批判するなんて漢心が足りてないと言いたい!

お前に足りないもの、それは――情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!そして何よりもぉぉぉぉぉっ、 漢心 が 足 り な い !!」

 

漢だったら悩みながらもヒーロー目指してるレオナルドに燃えないなんて嘘でしょう

Fateの衛宮士郎もそうですが、こういう手が届かないと分かって、それでも憧れに向かっていくキャラは応援したくなりますね。

あとちゃんと現実を分かっててそれでもヒーローを目指して進むってとこがポイントです。決して理想論だけの周りが見えてないKYではないと。

 

大規模(レイド)戦闘・・・A

ログホラの戦闘シーンにおける一番の特徴は24人以上の編成からなる大規模戦闘でしょう。

レベルカンストでゲーム内でもトップクラスのプレイヤーでも決して一人では無双できない

いかに自分の役割を全うしてパーティとして勝利するか。

このMMORPGにおける戦闘を最も上手く描いている小説がログ・ホライズンと言えるかと思います。

この対ボス戦における大人数入り乱れての戦闘描写がとにかく燃えるんですよね。

敵のヘイトを集めて攻撃を一身に受けるタンク、その合間から次々と攻撃を繰り出すアタッカー、後衛からの魔法による波状攻撃や支援魔法による戦況の変化。

よりそれらの膨大な情報を掴んでレイドを指揮するシロエの全力管制戦闘(フルコントロールエンカウント)がやばい!!

単体で強いプレイヤーは何人も出てくるんですが、大規模戦闘におけるシロエの全力管制戦闘は唯一無二という感じですね。

僕としては戦況をすべて手の上で操って見せる力に憧れるタイプなので、シロエの戦い方はほんとツボでした。

 

<個人的名言・名シーン>

――無口で無愛想な使い手のためだけに、アマノメが刀匠、多々良が鍛え直す。願わくばあの生真面目な娘が折れず歪まず進んでいけるように。邪悪な呪いも世の悲惨も跳ね返し、人が刀を、刀が人を支えられますように。

(〈喰鉄虫・多々良〉のフレーバー・テキスト)

 

「――勝ち目がないくらい当たり前だ。“腹黒眼鏡”が持ち込んできたんだから、全員ひどい目に見るのが当たり前なんだよ。あいつが面倒くさいクソドSなんて顔見りゃわかんだろ! でも……楽しいと思ったんだよ。勝てたらいいなってな。理由はな……俺らが、レイダー(クソゲーマー))だからだっ」

(ウィリアム)

 

「ニンジャで蛙というのが、世界で最も勇気あるヒーローのシンボルなんだよ」

(レオナルド)

 

「――俺だって・・・そのマスクには覚えがあるさ。好きだったからね。」

(KR)

 

「カ・ワ・バ・ン・ガーーッ!!」

「やった! やりやがった! あいつ最高だな! そうこなきゃ! なぁ、ガーたん? これ最前席はお買い得だぜ。そう思うだろ? カナミ様様だなっ!」

(レオナルド & KR)

 

 

 

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<最弱の魔物から最強の魔王へ>転生したらスライムだった件 感想

 

 

そうか……。
それでは、語るとしよう。
――俺が『転生したらスライムだった件』について――

 

何という事もない人生を送っていた三上悟は、通り魔に刺され37年の人生に幕を閉じた…はずだった。
ふと気がつくと、目も見えなければ、耳も聞こえない…。
そんな状況の中、自分があの“スライム”に転生してしまった事に気づく。
最弱と名高いモンスターである事に不満を感じつつも、お気楽スライムライフを満喫する三上悟だったが、
天災級のモンスター“暴風竜ヴェルドラ”と出会ったことで運命は大きく動き出す―。

ヴェルドラに“リムル”と名付けてもらい、スライムとして新たな異世界生活をスタートさせた矢先、
ゴブリンと牙狼族との争いに巻き込まれ、いつしかモンスターたちの主として君臨することに…。

相手の能力を奪う『捕食者』と世界の理を知る『大賢者』、
二つのユニークスキルを武器に最強のスライム伝説が今始まる!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 8/10

 

データベース

 

感想

転生ものとかで、モンスターとかに転生するのって結構ありますが、明らかに見た目人外の主人公ってあんま好きじゃないんですよね。

・・・そんなふうに思ってた時期が俺にもありました。(えー

(C)板垣恵介 / 秋田書店

 

脇役とかは骸骨とかでも全然OKなのに(えー

むしろそういうキワモノがやたらと渋いキャラだったりしたら最高とか思うのに・・・

やっぱ主人公はかっこよくヒロインはかわいくあってほしいと思ってしまうんですよね。

・・・そんなふうに思ってた時期が俺にもありました
いや、これに関しては今でもそう思っているんですが。

そんなわけでスライムが主人公と聞いてこの小説読むのを敬遠してたわけですが・・・

そんな理由で敬遠したまんまにしなくてよかったなと。

正直このサイトのデータベース作ったときに他のサイトの感想読んでなかったら、一生読まないままだった可能性もありましたからね。

いやぁ~、このサイトのおかげでギリギリ助かったわぁ~。(えー

 

いや、一応言い訳はあるのですよ。。。

この小説、主人公ががスライムといいいつつ、序盤以外ほとんど人型じゃねぇーか(えー

むしろ角がある分ベニマルの方が人外感が強いくらいだわ!

とにかく、そんな理由で今まで読まなかったのがもったいないくらい面白かったです

 

ストーリー・・・A-

一言でいうとスライム野郎(性別無いですが)の成り上がり物語です。

主人公は最弱モンスターであるスライムに転生しちゃうわけなんですが、

転生の際に『捕食者』と『大賢者』というユニークスキルを獲得したことで、大きく運命が変わっていきます。

この2つの能力を駆使して、スライムでありながら最強たる魔王の一角へと成り上がっていくことになるわけなんですね。

まず最初、洞窟を出た主人公が(スライムなのに)ゴブリン族の集落の長となり、

集落から町へ、国へと徐々に繁栄していくわけですが、集落だった頃は他部族、国に発展すると周辺国家といった具合に戦いの規模や相手も大きくなっていくわけですけど、徐々にスケールが大きくなっていくストーリー構成は、見事だなと感じました。

最弱のスライムに生まれた主人公の物語が、壮大なストーリーに発展していき、世界の英雄に上り詰めていく様子は最高に『燃える』展開だと思います。

 

キャラ・・・A-

【主人公】 リムル・テンペスト

おそらくは全作品通して、史上最強のスライム

というかこいつをスライムというべきかは疑問ですが。

なんせ人型になれるようになってからは剣と魔法メインでほぼスライムとしては戦ってないですから(えー

もう、ほとんどスライムをやめていると言ってもいいんじゃないか?

 

なによりスライムでありながら、作品屈指のカリスマ性を持つ主人公だと思ってます。

基本昼行灯なんですが、仲間思いでやるときゃやる男。

器のでかさはなろうの主人公でもトップクラスじゃないかなと。

正直、なんで前世で童貞だったのか謎でしょうがいない(えー

個人的にはチート主人公の性格ってオラオラ系より

こういうのんびり家のキャラの方が大物感があって好きですね。

リムル以外だとデスマのサトゥーくらいでしょうか。

 

あと、仲間が全員暴走ぎみなせいで作中のツッコミ役をほぼ一手に引き受ける貴重な人材でもあります(えー

ただ基本、心の声でツッコんでるんで、部下は一切反省してないですが(えー

 

【いろんな元凶】シエル(ラファエル、大賢者)

リムルのスキルの一つで、彼をチートたらしめている最大の要因でもあります。

先ほど仲間が全員暴走ぎみと書きましたが・・・

番暴走してるのは間違いなくこいつだ!!

(C)天樹征丸 / 講談社

 

いやもうこの作品の(ラスボスと違う意味で)全ての元凶はこいつといってもいいんじゃね?ってくらいですよ。

おそらくこいつがいなかったら?、リムルの物語は成り立たなかったでしょう。

そしてリムルが漢(男)になれないのもこいつのせいだ(えー

文字通りの意味です。意味が分からない方は小説を読みましょう(えー

 

【ヒロイン】ミリル、シュナ、シオン、クロエetc...

全員ヒロインでありながら、惜しくもメインヒロインになりきれなかった人たちですね(えー

というかシエルさんのせいで、この作品にはメインヒロインはおりません・・・

といっても皆キャラがたってて、しっかりと出番もあってちゃんとヒロインしてます。

ただ全部シエルさんのせいで・・・

意味が分からない方は小説を読みましょう。(えー

 

【その他】

要所要所の大きな戦いにおける幹部連中の熱い戦闘シーンは必見です。

やっぱり長編小説は主人公やヒロイン以外にもしっかりと見せ場があるのは重要ですね。

特にディアブロさんは一番最後に仲間になったくせに、おいしい所をもっていきすぎでしょう

あとはベルドラの行動原理がバカすぎでしょう

けっこう真面目なシーンですら、「えっ、おまえ何やってんの?」って感じで、

空気を読まないベルトラさんっぷりに"シリアスクラッシャー"の称号を授けたいくらいですよ(えー

 

無双っぷり・・・A-

敵が強大になっていくのに合わせるかのように、リムルと彼の部下たちもギリギリ無双できる絶妙なレベルで成長していきます。というかリムルが無双する前に、部下が暴走して無双しちゃうんで、俺tueeeって感じより俺の部下tueeeって感じで、それに呆れるリムルの心情描写がいい味だしてます。

また、部下が我先にとやっちゃうため、リムルが戦うシーンはそれほど多くないのですが、その分ここぞという場面では、これでもかとばかりに最強っぷりを見せ付けてくれてます。

この部下無双→部下の強さに引くリムル→部下のことを棚に上げ、圧倒的無双っぷりを見せ付けて読者に引かれるリムル。というギャップが面白かったですね。

 

<個人的名言・名シーン>

「いいか、大人とは汚い生き物なのだ。どんな手を使っても勝つ!
それが、大人ってものなのだよ」
(リムル)
「あ! そうそう、思い出した!
お前、魔王を名乗ったり、魔王になろうとしたりしないのか?」
「え? 何でそんな面倒な事しないといけないんです?」
「え、だって、魔王だぞ!? 格好いいだろ? 憧れたりとか、するだろ?」
「しませんけど?」
「……え?」
「え?」

(リムル&ミリム)

 

 

 

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<主人公の知略が痛快>絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで 感想

 

 

「働きたくない」
 異世界召喚。で、神様が一つだけ条件を聞いてくれるということで、俺、増田桂馬はそう答えた。

 

働きたくない主人公が本気を出すとき、奇跡が起こる―――! !

「ほら、さっさと山賊どもを皆殺しにしなさいよ! 」「いやだ、働きたくない……」
日々をダラダラ過ごすのが趣味の増田桂馬は、異世界に召喚された先で出会った金髪美少女のロクコに「自分のダンジョンを救ってくれ」と頼まれる。
嫌々ながら引き受けてしまった桂馬だったが、実はこのダンジョン、部屋は1つしかなく、既に山賊に制圧されている、どうみても『詰み』の状態だった。
解決の糸口も見えない状況だが、まず山賊たちをなんとかするため、桂馬は普段発揮しない知恵を使ってロクコに指示を出していき――
はたして桂馬とロクコは無事に、惰眠をむさぼる生活を手に入れることができるのか! ?
ぐーたら主人公の放つ秘策によって、驚愕の逆転劇がいま始まる!

 

八真八 真の満足度・・・★★★★★★★★ 8/10

 

データベース

 

感想

いわゆるダンジョン運営ものの小説なんですけど
正直ダンジョン運営の話をここまで面白おかしく書いてる小説は他にないんじゃないかと思います。
この小説の特徴としてははダンジョン運営ものでありながら、ダンジョン攻略ものでもあるっていうことですね。
というのも、ダンジョンバトルっていう設定を使ってバトルものの要素もとりいれてるんですね
ダンジョンバトルというのは、ダンジョン同士を異次元でつなげてお互いに攻略しあうっていうゲームのようなシステムです。
イメージとしては『バカとテストと召喚獣』の<試験召喚戦争>をダンジョン使ってやっちゃいましたって感じですね。
いや、今書いてて気づいたんですけど・・・そういえばこの小説の雰囲気自体もどことなく『バカとテストと召喚獣』に似てる感じがする・・・
つまりこの小説は『バカとテストと召喚獣』の異世界転生モノである!!(えー
まあ、あくまでなんとなく雰囲気が似ているだけですし、
何より決定的な違いとして、この小説の主人公のケーマはめちゃくちゃ頭がいいんですね。
「バカとは違うのだよ、バカとは!」(えー

(C)SUNRISE

 

とにかくケーマが繰り出す作戦は時に奇想天外で、時にバカバカしく、かつ効果は抜群で、
よく次から次へとこんなこと思いつくなって方法で相手を翻弄していく様子がめちゃくちゃ痛快です。

 

ストーリー・・・A

まず話の構成がすばらしいです。
最初に主人公のケーマが召還されるダンジョンですが、
1部屋しかない上に山賊に制圧されているという絶望的な状況なんですね。
あらすじの通り文字通り詰んでる状況、普通のなろう小説だったら、
ここでチート能力とか超幸運でなんとかする(なる)っていうとこなんですが・・・
ケーマが状況でまずとった行動は・・・なけなしのDP(ダンジョンポイント)を使用して枕を購入して爆睡すること。
もうこの時点で、「えっ!?このあとどうすんのっ??」って気持ちにならないですか?ならなかったら私の文章力不足です(えー
ストーリー展開については内政とダンジョンバトルが交互にあるって感じで、そのバランスが上手くて、ちょうどダれてきそうなタイミングでダンジョンバトルに持っていく展開と山場作りは見事だと思います。

あと、この小説は主人公も使役するモンスターも決して最強じゃない・・・というかむしろ相手強すぎじゃね?っていう感じのパワーバランスなんですが、個人的に力押しで俺tueeeって感じのより、こういう戦力的不利を主人公の知略で見事に覆す展開の方が好みなんですよね。

そういう作品を探してる方にはこの小説を読んでいただければきっと「それだ!!」と思っていただけると思います。

(C)井上雄彦 / 集英社

 

キャラ・・・B+

【主人公】ケーマ
なにより睡眠を優先する、天才の大多数は変人であるというのを地でいく主人公。
安心して眠るために、睡眠時間を削って働き、強者(ハクさん等)には基本的にびびりまくるわりに、
絶対強者の勇者に対して賭け事でイカサマして大金をぼったくるというよく分からない奴です。(えー
こいつの真価はダンジョンバトルパートでしょう。内政パートでは普通に優秀な人って感じですが、
ダンジョンバトルで見せる奇策はマジ天才です。特に相手ダンジョン攻略時の発想は神がかっているといいたいですね。

 

【ヒロイン】ロクコ
幼女 時々 少女で天然お馬鹿な残念ロリっ子ダンジョンマスター
かなりのお馬鹿ポンコツキャラとして登場して、今でもポンコツなのですが、(えー
最近はたまに妙案を出してケーマを驚かせるくらいまで成長してます。
最初はロリっ子ツンデレキャラと思わせておいて、最早デレしか残っておらず、むしろチョロインの称号を授けたい。(えー
あとケーマとロクコの打てば響くようなかけ合いが面白い

 

【その他】ニク他
正直ニクがこんなにメインキャラになるとは登場当時思わなかったです。だって・・・ねぇ?(えっ?
あとすごく思ったのは登場キャラが皆活き活きとしてるんですよね。

なろうとかだと登場人物増えすぎて、いまいちキャラも不安定で誰が誰だか分からなくなるって結構あるんですけど、この小説の登場キャラはメイン以外のたまに出てくる程度のキャラとかでもなんか憶えているという。

多分それだけキャラ付けがしっかりできて特徴を活かしてるからだと思いますね。

「その才能、俺だけは認めてやろう!!」

(C)島本和彦 / 小学館
ちなみにお気に入りキャラは、出番も少ないしセリフモ一切ないですが、テンさんです。

 

オリジナリティ・・・A

この小説のメインであるダンジョンバトル、ダンジョンを発展させるために町をつくるという設定は
最近他の小説でも見られますが、この小説がオリジナルじゃないかなと。
この小説より前にそんな設定見たことなかったので(違ってたらすいません)。
オリジナル(と決め付けて話し進めます)だけあって非常に完成度が高いです。
例えば、ダンジョン前に町をつくる過程ですが、
主人公が全部作ったんじゃなくて、
ダンジョン前に宿屋をつくる→ダンジョンを宣伝する→人が集まる→ギルド支部ができる→いつの間にか冒険者が定住
→定住する人が増えて町になる
って感じで、最初のきっかけを主人公が与えて、いつの間にか町に発展していったっていう話の展開がすごく自然だなと。
そしてこの小説のオリジナリティと言えば、ダンジョンバトルにおける主人公のトラップと攻略法でしょう。
特に好きなのは
・ねずみの『KAMIKAZEアタック』
・ハクさんの心をポッキリ折って爆発させた『This is 工事中』
・最強の斥候、『ミジンコ』
あたりですかね。いや、マジで著者の発想には脱帽ですよ。

「その才能、俺だけは認めてやろう」

(C)島本和彦 / 小学館

 

 

<個人的名言・名シーン>

「いや、よくないぞ。 逃げられたら皆殺しにできないだろ? せっかくDPが居るのに無駄になるじゃないか。だめだぞもったいない。いけるところまで絞り取らなきゃ」
「……同じニンゲンなのにDPと言い切ったわね。ケーマ、ちょっと尊敬するわー。このひとでなし?」
(ケーマ&ロクコ)

 

「どうよ、画期的でしょコレ!」
「画期的すぎて殴りたくなってきたよ、一発いいか?」
「なんでよ?!」
(ケーマ&ロクコ)

 

「えっ本気で寝てたの? 今まで? てっきり気を使った方便かと」
「いいえハク姉様……ケーマは、寝るときは寝る男なのよ!」
(ロクコ&ハク)

 

「ロクコ。テンタクルスライムさんを出すぞ。この上層で666番と決着をつける」
「アレ出すの? って、なんで『さん』付けなのよ?」
「そりゃ。テンタクルスライムさんだからな」
(ケーマ&ロクコ)

 

 

<書籍>



 

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