『魔術破りのリベンジ・マギア』 おすすめライトノベル(ラノベ) 感想

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『魔術破りのリベンジ・マギア』 感想

 

 

ならば、提案しよう。お前の全身全霊の一撃 ――― 今から僕が防ぎきってやる、とな

 

日本の魔術は世界一! 東洋VS西洋の本格魔術バトル!
二十世紀初頭――めざましい科学技術の発展の裏で、人類は確固たる魔術文明を築き上げていた。世界のパワーバランスすら左右する“魔術師"を育成する機関「セイレム魔女学園」。
そこで起きた怪事件解決のため、凄腕術士・土御門晴栄(つちみかど はるな)が米国の地に立つ! 「あらゆる状況を想定し戦術を千変万化させていく――これが、陰陽師の戦い方だ」
北欧神話・死霊術・吸血鬼、様々な魔術体系を東洋魔術でブッ飛ばせ! ハイエンド魔術バトルファンタジー、ここに開幕!!

 

管理人のおすすめ度・・・★★★★★★★ 7.5/10

 

感想

第10回HJ文庫大賞大賞受賞作、子子子子 子子子(合ってるよな?)先生の『魔術破りのリベンジ・マギア』の感想です。

例によって若干のネタバレを含んでますのでご注意を。

ジャンルとしては学園異能バトルもの、ストーリー展開はツボを押さえた王道といった印象です。何より作りこまれた物語の設定がすさまじいと思いました。この作者さん、ホントに魔術とか伝奇とか好きなんだろうなというのが作品からひしひしと伝わってきます。

ちなみに公式PVも作られていて、これだけでもこの作品の世界観がよく分かります。

 

 

設定厨・厨二好きの方必見! 凝りに凝って作りこまれた世界設定

あらすじからも分かるとおりこの作品、ありとあらゆる分野(と言うと言い過ぎですが)の魔術体系が登場します。しかもそれぞの魔術に対して、バックボーンや歴史に至るまで、背景が細かく作りこまれているといった印象。それゆえに魔術一つ一つに、まるで科学の説明を受けているかのような説得力を感じます。特に面白いと思ったのがそれぞれの地域(国)の文化・民族性が魔術体系にも反映されているところですね。僕は服好きなんでファッションの世界の例になっちゃうんですが、ロンドン・パリ・ミラノといったヨーロッパは「本場・総本山・源流」というイメージで、ニューヨークは「リアルクローズ」―― 既存の概念や歴史に囚われない実用性を重視して無駄をそぎ落とすイメージ、そして「ミックスカルチャー」こそが東京の特徴という認識があります。そしてこの作品で登場する各国の魔術体系は、まさにこれらの文化的特徴を内包して描かれているなと、読みながら非常に感心させられました。こういうところに注意して読んでいくのも、またこの作品の面白さの一つじゃないかなと思います。

後は様々な魔術組織やその名称・通称、魔術師の二つ名など、とにかく厨二心をくすぐる設定や単語のオンパレードで、そういうのが好きな読者にとっては涎ものだと思います。学園異能バトルものって、どんな作品でも少なからずそういう要素を含んでいるとは思いますが、ここまで1冊に詰め込んだ作品はそうそうないと思います。というか僕の記憶にある中では、単純な量でいくと、この作品がダントツで1番ですね。

ただ、設定が凝りまくっている分、特に序盤ではとにかく魔術関係の説明描写が多い! 正直、魔術の説明部分とかは読み飛ばしちゃう人もいるんじゃないかなと思ってしまいました。

一応僕は読み飛ばしたりはしなかったですけど、なんというか・・・ウザいとかくどいというわけではないですが、作者の熱量に圧倒されながら読んでる感じでした。

あともう一つ、舞台が米国だから基本的に名称が横文字になるからというのもあると思うんですが、とにかくルビを使った単語が多いです。主人公の陰陽道関連を除けば、およそほとんどの魔術関連の単語が漢字に横文字のルビで表現されているんじゃないでしょうか。この辺りは好みによる部分が大きいので、好きな読者にはたまらない長所でもあると思いますが、僕は読んでてちょっと疲れたというのがホンネですね。この辺りもう少し抑えてバランスをとってくれると、もっと読みやすいし頭に入ってくるんじゃないかなというのが個人的な感想です。

 

プロフィール一つとっても設定の綿密さが伺える

 

期待を裏切らない学園異能バトルものの王道展開

ストーリーの概略としては、米国にある魔術学園の一つであるセイレム女学園で起きたとある怪事件解決のため、日本のトップクラスの魔術師(陰陽師)である土御門晴栄が派遣される。そんな中、生徒としてのいざこざに巻き込まれたりしながら、事件の調査をすすめる内、驚愕の真実が浮かび上がり…といった感じでしょうか。

物語の導入が事件調査なので、ミステリー的な要素も含んではいるんですが、それよりも学園異能バトルものらしいエンターティメント的なストーリーがメインかなと思います。東洋からの転校生への周囲の反応、いきなりの学園トップクラスの生徒との決闘、事件の真犯人~黒幕との最終決戦と、学園異能バトルものの1巻にふさわしい内容が詰め込まれてた王道展開。また、それぞれのエピソードがうまく次の展開への前振りになっていて、流れるように物語が進んでいくのも見事だなと思いました。

それと単純に、いろんな魔術体系がガチンコバトルするっていう展開が燃えますね。『Fate』なんかで、過去のいろんな英雄がバトルするっていうのと同じようなワクワク感を感じました。あと主人公の使う陰陽道の「あらゆる魔術の要素を学び、取り込み、己の力へと昇華することを重ねてきた魔術」という設定が個人的にツボでした。こういう柔軟な戦術が、伝統とか格式とかに囚われた相手を打ち破っていくのが好きな方にはドストライクな作品だと思います。

 

 

 

<個人的名言・名シーン>

「ならば、提案しよう。お前の全身全霊の一撃 ――― 今から僕が防ぎきってやる、とな」

(土御門 晴栄)

 

「あらゆる状況を想定し、戦術を千変万化させていく―― 陰陽師の戦い方だ」

(土御門 晴栄)

 

 






 

 

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