『りゅうおうのおしごと! 6』 おすすめライトノベル(ラノベ) 感想

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『りゅうおうのおしごと!』 6巻 感想

 

りゅうおうのおしごと! 6 (GA文庫)

白鳥 士郎 (著), しらび (イラスト)

 

将棋の神様は、将棋を愛する者に宿る

 

将棋に魂を、人生を懸けた者たちの熱い戦い

 

「重度のロリコンですね。治療法は死ぬしかありません」
竜王防衛を果たし、史上最年少で九段に昇った八一。二人の弟子も
女流棋士になれて順風満帆……と思いきや、新年早々問題発生!?
不眠症や変な夢に悩まされ、初詣で怪しげなおみくじを引き、初JS研
では小学生全員に告白され、弟子の棋士室デビューは大失敗。おまけ
にあいはロリコンを殺す服を着て既成事実を作ろうと迫る。殺す気か!!
そんな中、銀子は奨励会三段になるための大一番を迎えるが――

新キャラも大量に登場! 熱さ急上昇で新章突入の第6巻!!
新時代の将棋の歴史は、ここから始まる。

 

八真八 真のおすすめ度・・・★★★★★★★★☆ 8.5/10

 

感想

祝アニメ化!!

ある程度予想できてましたが、それでもおめでとうございます!

現実の藤井四段の活躍と合わせて、ラノベファン以外にも注目されるようなったらいいなと思います。

ストーリー的には面白さは間違いないですからね!

一般的にはちょっとロリコン成分高めすぎるのがネックかもですが……

 

 

 

そんなこんなで「このライトノベルがすごい! 2017」 で堂々文庫部門1位に輝いた『りゅうおうのおしごと』6巻の感想です。

 

展開としては5巻で主人公、九頭竜八一の竜王位防衛戦が終わり、物語としては一区切りがついた状態での新刊、

前巻が最終巻と言われても納得できるだけの内容と面白さだっただけにどうなるかとな思っていたんですが、予想通り物語としては第2部のスタートといった感じでした。

で、感想を一言でいうなら、今回もまた熱い!!

僕的にこの作品のジャンルはラブコメではなくスポ根もの、まあスポーツではないので正確には熱血将棋界ものと思ってるんですが、

この6巻でもまた、前巻とは違う将棋に魂を注いだ人達の人生を描いた、胸を焦がすような物語に心奪われること必至です!

 

姉弟子 空銀子の物語

前述したように前巻で八一の物語に一区切りがついたということで、それ以外の主要キャラ、今回は主に姉弟子こと空銀子の物語が中心となっています。

印象としては3巻の雰囲気が一番近いかなと思います。

話としては前回が竜王と名人の頂上決戦を描いていたのに対し、今回は一転プロを目指した奨励会での戦いがメインになります。

なんかこの対比がそのまま今の八一と姉弟子の立場を表していて面白いなと感じました。

そしてその姉弟子についてですが、プロ棋士(奨励会含む)の世界で天才達の中でもがき苦しむ凡人の苦悩がこれでもかと描かれていて、読んでいて切なくなるほどです!

境遇として3巻の桂香さんの苦悩と本当に近いものがありますね。

6巻読んだ後に3巻読み直すと、姉弟子のセリフ一つ一つに感情移入してしまってヤバいです。

桂香さんがあいや天衣との才能や将棋を始めた年齢の差に悩んでいたのと同様、姉弟子が周りの将棋星人達との才能と性別の差に追い詰められている様子には胸が締め付けられるような切なさがありました。

それくらい姉弟子の将棋に、八一に懸ける想いが熱いです!!

もうこれ姉弟子が主人公でいいんじゃね?って思えるほどに(えー

 

そして今回、桂香さんのように殻を破れたわけでも、何かに決着が着いたわけでもない姉弟子の物語が今後どうなっていくのか、第2部のメインテーマとして描いていってほしいくらい注目してます。なんとか、将棋の神様には銀子に祝福を与えてほしいと切に願います

 

余談ですが、巻を追う毎に姉弟子がかわいくなっている気がします。前巻で桂香さんに泣きじゃくる姉弟子も最高でしたが、6巻ではマジでかわいさ爆発してます

私服姿の挿絵とかマジ反則。個人的には4巻の釈迦堂さんの服着てる姿より好みです。

 

あと、姉弟子はお茶を入れるのは上手いらしくて「料理は壊滅的なのにお茶入れるのはうまいんだぁ」とか思ったんですが、その理由も地味にぐっときます。

 

師匠として八一が伝える最後の教え、天衣お嬢様の涙

姉弟子の奨励会の話と並行して語られているのが、八一とあい・天衣お嬢様の師弟としてのエピソードです。

正直いうと二人の棋士室デビュー・大盤解説のエピソードなんかは、あいと天衣お嬢様のKYっぷりに、おもしろいというよりちょっとムカムカしました。

すごい真面目なドキュメンタリーやスポーツの番組で、空気読まずにボケようとする新人の芸人見てるような感じに近いかなと。

ただ、それが後半の将棋の神様の話と八一から女流棋士になった二人へ伝える最後の教えへの伏線になっていて、この展開は本当に見事だなと思いました。

というか、第四譜の盤と駒の天衣お嬢様のエピソードはズルいです!!

第5巻で、天衣お嬢様がホントはすごく気の使える一途で優しい子だって知ってるだけに、あの展開であの涙であの挿絵はホント反則

真っ直ぐ素直でいい子に育ってほしい、八一の想いに心の底から共感できます。

そしてこのシーンの八一がこれまでで一番師匠としてかっこよかった気がします。

 

あいの将棋に対する想いについての疑問

まず最初にお断りを。あいちゃん好きの人はこの項目は読み飛ばしてもらうことをお勧めしておきます。割と厳しいこと言ってますので。

でもどうしてもこれは言っておきたいです!

 

この6巻、姉弟子と天衣お嬢様に関する部分だけで言えば、5巻に続いて10点満点を付けたいくらいにおもしろかったのですが……

たった一つだけ不満点が、というか納得いかない部分がある!!

それはあいの将棋に懸ける熱意についてです。

5巻でもちょっと感じてたんですが、この頃あいから1~3巻あたりで見られたような、将棋に対する真摯な姿勢というか、真剣さが伝わってこないんですよね。

なんか完全に八一>>>>将棋って感じに思えてしまいます。

たとえば大盤解説の時も、同じKY発言かましたといえ天衣お嬢様は終始将棋の話をしていたわけです。ただあいに関してはそもそも将棋の話なんて全くしてないわけですよ。はなから玉将と帝位という棋界トップの戦いよりも八一のことにしか興味がないと。読んでいてどうしてもそんな風に感じてしまいました。

その他にも八一以外のプロ棋士と将棋を指すことに興味がなかったり、姉弟子みたいな強くなるためならどんな努力も惜しまないっていう気迫・ハングリーさがいまいち感じられないんですよね。

 

今のあいの状態ってまさに、2巻で八一が危惧していた現状に満足している、幸せを感じてしまっている状態だと思うんですよ。

それどころか将棋が強くなることより、八一に振り向いてもらうことばっかり考えているようにすら感じます。

ホント2巻で天衣お嬢様と戦って自分の未熟さに涙を流してた時の気持ちを思い出してほしいです。

 

「もっと勉強すればよかった……! もっと強い人といっぱい将棋を指してもらえばよかった……! もっといっぱい詰将棋を解けばよかった……! もっともっと、他に何も考えられないくらい、将棋のことを考えなきゃいけなかったのに……!

 

こう思った当時の自分に胸を張って、今も将棋に取り組んでいると言えるのかと。

 

その辺八一も感じての第四譜の盤と駒のエピソードだったんだと思います。

その展開自体は納得ですし、「八一もよく言った!」と思いましたが、ただそれでもまだ温い!!

盤と駒のエピソードも天衣お嬢様のエピソードに比べると背景が弱いですし。

特に今回、姉弟子の想いと覚悟を知った後ではなおさらそう感じてしまいます。

 

ちょっと厳しい意見かなとも思いますが、僕は竜王のおしごとが大好きで、りゅうおうおしごとのキャラは皆好きでありたいと思います。

そしてりゅうおうおしごとで僕が一番キャラ輝いていると感じるのは、壁にぶつかってもがき苦しみながらもそれを乗り越えていく泥臭くて熱い展開です。

ぜひあいには2巻で描かれたようなような試練を、壁を乗り越えていくようなエピソードを期待したいです。

 

<おまけ>限定特装版の付録CD「空銀子☆生誕祭」

えー、ここからは限定特装版付録のドラマCDについての感想です。

内容的には銀子の誕生祝いで、こちら完全なラブコメ回ですね。そしてここでも姉弟子のかわいさが爆発してます

ただ姉弟子はもうちょっといい思いをしても罰は当たらないと思んですが……いや、かわいかったけど。

白鳥先生は姉弟子が嫌いなのか、好きな女の子はいじめたくなってしまうタイプなのか……

 

あとこっちだとまだあいがマトモなのも良かったですね。普通にツッコミ役してたし(えー

あいちゃんは八一の天然ラノベ主人公的な発言や行動に嫉妬してムッとしたり、ツッコんだりしてる方がかわいいと思います。

 

 

 

 

というわけで、笑いあり、涙あり、熱い展開ありと、アニメ化発表後の最新刊にふさわしい1冊だったと思います!

特装版のドラマCDも聞き応え十分ですよ!

ただ、一番泣けたのは本編と関係ない著者のあとがきでしたが……とにかくあのあとがき読んでの一言として、本当にアニメ化おめでとうございます!!

 

 

 

<個人的名言・名シーン>

「将棋の神様は、将棋を愛する者に宿る」

 だから盤や駒を大切にしなさいと。

 だから対局相手に敬意を払いなさいと。

 だからどんな対局でも心を込めて指しなさいと。

 だから……たくさんの人と、いっぱいいっぱい将棋を指しなさい、と

by 九頭竜八一 & 清滝師匠

 

八一に何かしてあげられるわけじゃない。八一に何かを与えてあげることもできない。

日光に当たるだけで壊れてしまうような出来損ないの身体と、将棋盤をくっきり思い浮かべることすらできないポンコツの脳。

それが私の全て。

だから私には将棋しかない

by 空銀子

 

 

 

 

 

 

 

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